2008年 01月 27日
いぬ。
やせ細った 犬だった。
やさしい顔をして
私の匂いを嗅ぎに来た。
私はしゃがんで
手を差し出す。
くんか くんか と
その犬は、匂いを嗅ぐ。
優しい顔の犬は
どこか さみしげだった
新しい飼い主を
捜しているのだと言う
とぼとぼと歩いて来て
くんか くんかと匂いを嗅ぐ。
ボクハ
コロサレテシマウトコロダッタンダ
犬は寂しそうにそう言った。
でも今は
ボランティアのおばちゃんたちに保護されて
幸せなんだと、続けて言った。
ホントウハ
モトノ カイヌシサント
ズット
イッショニ
イタカッタ。。。。
デモ
モウソレハ
カナワナイカラ
アタラシイ
オトウサント
オカアサンガ
アラワレルト
イイナ。。。
消え入りそうな声で
犬は話してくれた。
今日、犬を見た。
やさしい顔の犬だった。
たくさんの
たくさんの
犬や猫が
保健所で殺されてしまう。
たくさんの
たくさんの
犬や猫が
お金でやりとりされている。
いくらの犬だとか
可愛い犬種だとか
そんな事ではなくて
たくさんの
処分されてしまうこが居る事を
覚えておいて欲しい。
我が家に迎える子は
お金では買わないと
そして
最後まで家族でいるからと
その犬にそっとささやくと
やせほそった
やさしい顔の犬は
ちょっとうれしそうに
鼻をすり寄せて来た。
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by sasakobo_b
| 2008-01-27 23:28
| 物語
2008年 01月 27日
つぶやき。
うれしい日もある。
迷い、戸惑いながらの子育てで
泣いて眠れない日もあった。
一人では 決してないのだけれど
ポツンと
ひとりぼっちの気分になる日もあった。
わらって
わらって
泣いて。。。
そんな日々の繰り返しでも
きみの
やさしい寝顔を見ると
明日もよろしくね と
そっと
つぶやいて
笑顔になってしまう。
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by sasakobo_b
| 2008-01-27 01:13
| 詩
2008年 01月 27日
きみのて。
こんなにも小さいのは
なぜだろう
きっと
私の手でも
すっぽりと、つつめるように。
きみの目が
まだ見えないのは
なぜだろう
きっと私が
まちの様子を
きみに伝えるために。
きみの歯が
1本も生えていないのは
なぜだろう
きっと
私のちぶさを
くちいっぱいに
ほおばるために。
おちちをたくさん飲むきみは
とっても
とっても 大きくなって
年老いた私の手を
そっと、包んでくれる
暖かで大きな手に
育ってくれるといいな。
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by sasakobo_b
| 2008-01-27 01:04
| 詩
2008年 01月 27日
よくばりヨーヨー(おわり)
いつのひにか かわったの
こんなあだなに かわったの
なでなで ヨーヨー
かわいいね
ちっちゃなおててで
なでなでと
ほっぺを なでて くれるんだ
なでなで ヨーヨー
やさしいね
わたしはあたまを なでなでと
やさしく なでてもらったよ
いつのまにか ヨーヨーの
まわりは えがおに なっていた
よくばりヨーヨーは もういない。
ここにいるのは
ちっちゃくて
やさしい おてての もちぬしの
なでなでヨーヨー
やさしいこ
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by sasakobo_b
| 2008-01-27 00:54
| 物語
2008年 01月 27日
よくばりヨーヨー(4)
ほしがることをやめたとさ
なにもみえないヨーヨーは
ひとつ ひとつを ていねいに
おててでさわって たしかめる
ひとつ ひとつを たいせつに
おててで なでて たしかめる
おもちゃばこのおもちゃたち
なでなでされて うれしそう
ヨーヨー すきよ
だいすきよ
まいにち なでてくれるから
ヨーヨーすきよ
だいすきよ
だいじに さわってくれるから
ヨーヨーは かわったよ
ひとつ ひとつを たいせつに
ひとつ ひとつを
たいせつに
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by sasakobo_b
| 2008-01-27 00:37
| 物語